【豊栄の家】② 解体が始まった。壁の中から見えてきたこと
1974年10月13日生まれのO型。平和主義者のてんびん座。生粋の地元人で、八本松小学校、八本松中学校、賀茂高校、福山大学を卒業。大工として弟子入りし修行を積んだ後、6年後に独立。その後、二級建築士を取得し、設計事務所を立ち上げる。現在はホームクリエたくみで設計・施工・管理を担当し、お客様が心から喜びを感じる家づくりのお手伝いをしている。 プライベートでは三姉妹の成長を見守る父として日々奮闘中。
1974年10月13日生まれのO型。平和主義者のてんびん座。生粋の地元人で、八本松小学校、八本松中学校、賀茂高校、福山大学を卒業。大工として弟子入りし修行を積んだ後、6年後に独立。その後、二級建築士を取得し、設計事務所を立ち上げる。現在はホームクリエたくみで設計・施工・管理を担当し、お客様が心から喜びを感じる家づくりのお手伝いをしている。 プライベートでは三姉妹の成長を見守る父として日々奮闘中。
前回(豊栄の家①)は、この物件との出会いや、工事に至るまでの経緯をお伝えしました。
今回からは、実際の工事の内容を順を追ってご紹介していきます。
まずは、2025年7月に始まった解体工事のことから。
解体前に、建物全体を確認する
解体工事に入る前に、まず建物の中をひと通り見て回りました。
この物件は1階を全面的に改装する計画でしたが、
どの部屋をどう変えるかを決める前に、
今どういう状態なのかを正確に把握することが大切です。
図面と実際の建物が異なることは古い民家では珍しくなく、
現地をしっかり見ておかないと、工事が始まってから想定外のことが起きやすくなります。
座敷には彫刻の入った欄間が続き、床の間には丁寧な造作が残っていました。
障子や建具も、古いながら品のある仕上がりです。
長年手入れをされてきたことが伝わってくる空間でした。

一方、洋室もありました。シャンデリア・赤いカーペット・大理石調のカウンター。
座敷とは対照的な、昭和の洋風インテリアがそのまま残っていました。

他にも、細い竹を並べた天井と丸太の柱が印象的な玄関もありました。
座敷でも洋室でもない、この建物ならではの個性的な空間です。

座敷、洋室、竹天井の玄関——一棟の中に、異なる時代と様式が混在している建物でした。
これだけ広く、多様な空間を持つ建物を全面改装するということが、改めて実感できた確認でした。
解体工事が始まった
2025年7月、内部の解体工事がスタートしました。
天井・壁・床を順番に取り除いていくと、建物の骨格がむき出しになっていきます。
この状態になって初めて、柱や梁の本数・太さ・配置が正確に把握できるようになります。

解体を進めながら気になったのは、「材料が細く、少ない」という印象でした。
柱も梁も、この建物の規模に対してやや細く、本数も少ない。
昔の建物では珍しくないことではありますが、今回の改修では補強が必要になると、この時点で判断しました。

骨格が現れた状態で建物の中に立つと、その広さが改めて分かります。
天井が高く、部屋数も多い。これだけの規模の建物を、構造的にしっかりした状態に整えながら改修していく作業が、
ここから本格的に始まりました。
古民家改修で、最初に大切にしていること
古い民家の改修では、「解体してみて初めてわかること」が必ずあります。
図面上では問題なく見えていても、壁を開けると想定外の状況が
出てくることは珍しくありません。
だからこそ、工事に入る前に現地をじっくり見て回り、
できるだけ多くの情報を把握しておくことを大切にしています。
また、解体の過程で新たな問題が見つかった場合には、その都度お施主様に状況をお伝えし、
対処方針を一緒に決めるようにしています。
次回は、屋根の工事についてお伝えします。
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