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気密性の高い家が人気!特長やメリット・デメリットをわかりやすくご紹介

2023年7月29日 性能
代表取締役写真
記事の監修 代表取締役 森本 一喜

1974年10月13日生まれのO型。平和主義者のてんびん座。14歳を筆頭に、11歳、7歳の三姉妹を持つ絶賛子育て中の44歳。八本松小学校、八本松中学校、賀茂高校、福山大学卒という生粋の地元人。大工として弟子入りし修行を積み、6年後に独立、その後二級建築士を取得して設計事務所を立ち上げる。現在はホームクリエたくみで設計・施工・管理を担い、お客様が心から喜びを感じる家づくりのお手伝いをしている。

1974年10月13日生まれのO型。平和主義者のてんびん座。14歳を筆頭に、11歳、7歳の三姉妹を持つ絶賛子育て中の44歳。八本松小学校、八本松中学校、賀茂高校、福山大学卒という生粋の地元人。大工として弟子入りし修行を積み、6年後に独立、その後二級建築士を取得して設計事務所を立ち上げる。現在はホームクリエたくみで設計・施工・管理を担い、お客様が心から喜びを感じる家づくりのお手伝いをしている。

いま話題の気密性の高い家とは

今時、新築で隙間風が入ってくるような家なんてないと思われるかもしれません

しかし、相手は空気ですからね 1ミリでも隙間があれば家の中に入って来ますし、出ていきます。
そして、入ってくるときはいらない熱気や冷気、湿度、花粉なんかも一緒に入ってきますし、出ていくときは、折角温めたり冷やした室温を持って出ていきます。
一見、隙間なんてないように見える新築の建物でも見えないところに隙間があるのです。
例えば、「コンセント」寒い日に試しに使っていないコンセントに手をかざしてみて冷気を感じるようであればそこには「隙間」があります。

このように、「隙間」は壁の中や床下、天井裏など見えないところにあります。

そして、気密性の低い家では冬場 冷たい空気は足元から入ってきて、天井から逃げていきます。
なので、室温は高いのに、足元が寒くて顔は火照るということが起こるのです。
さらに、2003年以降に建てられた家は24時間換気システムが設置されているため、強制的に空気が排出されています。
空気が排出されると家の中は負圧(陰圧)がかかるため、隙間があるとそこから外気が入りやすくなっています。

隙間から入ってくる外気は、何も対策(フィルターなど)がないため、当然外気がそのまま入ってきます。花粉やPM2.5なども入り放題です。

気密性を高めると、室内の空気を新鮮に保ち、室内の環境を快適に保つことができます。
そのためには、設計の段階で、気密層をどのように設けるか?ということをしっかり計画することが重要です。

床下の気密工事の一例 木材と断熱材との隙間をすべて気密テープで無くしている

気密性能を高める作業はとても地味ですが、経験と知識を必要とする重要な作業になります。
このような地道な作業の積み重ねで気密性の高い家は作られます

気密性は『C値』で表す

C値の単位は ㎠/㎡

これは、家全体の隙間の面積を家の延べ床面積で割った数値です。
例えば、延床面積が40坪(132㎡)の家でC値が0.5ならば隙間は66㎠。
はがきの半分より少し小さいくらいの隙間があるということを表しています。
そして、このC値は気密測定をすることで知ることができます。

気密測定

この気密測定をしなければC値を知ることはできません。

そして、この気密測定にはいろいろ考え方はあるかと思いますが、弊社では家の完成までに2回気密測定を行います。

1回目は、気密層が完成したとき
2回目は、家が完成したとき

1回目の気密測定の目的は、計画通り気密層ができているかを測るために行います。
この時の気密測定の目的は、気密層の隙間を知るためなので、エアコンのダクト、換気扇、吸気口を塞いで行います。
数値が目標に達していなければ、どこかに隙間があるので、隙間を探して、塞ぐ作業を行います。

2回目の完成時は、お客様に住んでもらう状態で測定を行います。
この時の測定は、1回目の測定とは違い換気扇や吸気口を開けた状態で
測定するため、よりも数値は悪くなります。
この2回目の数値で計画通りの空気の供給ができるかがわかります。
そのためこのC値が、今後生活するうえでとても重要な数値となるのです。

先にも述べましたが、C値は隙間の面積を延床面積で割ったものです。
そして、家の中で隙間ができるところは大体決まっています。
そのため、気密を意識して工事がなされた家の隙間の面積はそこまで変わりません。
ただ、延べ床面積は変わります。
そのため、C値は延床面積が大きい方が数値は良くなります

ですので、あくまで目安とはなりますが、弊社では完成時のC値目標をが0.5としています

なぜ?気密性の高い家が人気を集める理由をご紹介

燃料費の高騰に伴い、光熱費も驚くほど高くなっていますが、熱中症やヒートショックなどのリスクを考えると冷暖房を使わないわけにはいきません。
そのような中、無理なく光熱費を抑えられる高断熱・高気密の家には自ずと注目が集まっています。

家全体の室温のムラを解消する

夏場、夜になっても2階がいつまでたっても暑かったり、冬場、洗面所やトイレなど
衣服を脱ぐところに限って寒かったりと家の中で温度差ができることはしょうがないと考えられており、当たり前のような風潮がありました
しかし、これらの問題は、しっかりした断熱・気密工事で解消することができるのです。

洗面所やトイレが寒いのは、大きな窓をつけることが多いです。

「では、なぜ洗面所やトイレに大きな窓をつけるのでしょうか?」

それは、湿気やにおいが気になるからです。
このような問題は、気密性を高めて、計画換気をしっかり行えば解消できます。
そのために窓を小さくしたり、無くしたりする選択肢もあります。

結果、断熱性能も高まり、洗面所やトイレの温度差を小さくすることができるのです。
WHOでは、冬の住宅の最低室内温度を18℃以上を勧告しています。
「さすがに室温18℃以上はあるよ」と思われるかと思いますが、ここでの室温とは、リビングだけの温度ではありません
洗面所やトイレ、玄関といったところも18℃以上に保つように勧告しています。
なぜなら、部屋と部屋との温度が5℃以上あるとヒートショックのリスクが高まると言われているからです。

日本人は、我慢強いのか、リビング以外の部屋を暖めることをあまりしません。
エネルギー使用のことを思うとよいことなのかもしれませんが、ヒートショックなどのリスクを考えるとよいこととは思えません。
例えば、断熱性も気密性も低い家では、冬場、就寝時トイレに行く場合、暖かい布団から出ると寝室の温度が10℃、廊下が7℃、トイレが5℃以下などということがざらに起こります。

これでは、夜中に目は覚めてしまいますし、なんといっても体にも負担が大きくかかってしまいます。

年を重ねて夜にトイレに行く回数が増えることは仕方がないことだと思います。
それならば、せめて家の温度差を小さくして体への負担を小さくすることを考えるべきだと思います。

光熱費の節約につながる

気密性の低い家では冬場、足元から冷気が侵入してきます。
そして天井から温まった空気が逃げていき室温が下がります。
そうすると暖房を強める。
そのため、光熱費がかかるうえ、足元が冷たく、顔が火照るという不快な室内環境ができてしまいます。
このような、室内環境を作らないためには、家を高断熱化する必要がありますが、隙間があってはやはり効率は良くありません。

いくら良いコンプレッサーを積んだ冷蔵庫も扉がちゃんとしまっていなければ冷えませんからね。

高断熱・高気密に家をすることによって 小さなエネルギーで快適な室内空間を保つことができるようになります。

経済産業省の省エネポータルサイトでも、「省エネルギー住宅を実現するためには断熱・気密・日射遮蔽の3つが対策の柱になります」とあり、断熱・気密の重要性を記しています。

弊社では、さらに、「日射熱取得」と「通風」を取り入れた 「パッシブデザイン」を取り入れた家づくりをしています。

気密性の高い家のメリットとは

高気密・高断熱の家に住むと、光熱費が抑えられるだけではない
多くのメリットがあります

季節を問わずいつでも家のなかが快適になる

高気密・高断熱な家は、光熱費を抑えられるだけではなく、夏場、外部からの熱の侵入が少なく、冬場、室内の暖かい空気を逃がさないことで部屋内や部屋と部屋の間で温度が少なくなるため、快適な空間で生活を送ることができます。

常にキレイな空気のなかで生活できる

2003年に制定された改正建築基準法によって、「家の中の空気を2時間に1度入れ替えるようにしなさい」という、24時間換気システムの設置が義務化されました。
この背景には、シックハウス症候群の対策があったのですが、当時はとにかく空気を入れ替えることだけを考えた換気方法が多く採用されていたため、空気の入り口である吸気口は雨が入らないようにしてあるだけのただの穴でした。

そのため、外気がそのまま入ってしまっていました。

今ではフィルターがついて、花粉やPM2.5などの有害物質が入りにくくなっています。
ただし、これは計画した給気口から計画通りに空気が入ってきた場合の話です。
気密性が低く、給気口以外のところから空気が入ってきてしまうと、フィルターを通さないので外気がそのまま入ってきてしまいます。

24時間換気システムは「計画換気」です。

換気扇がどれだけ廃棄する能力があるかと給気口の面積からどれだけ吸気されるかが設計上計算できます。
その計算の上でどこに換気扇(排気口)をつけてどこに給気口をつけるかを決め、空気がどのように循環するかを計画します。
しかし、計画外のところから空気が入ってきたり出てしまったりすると思ったように換気ができなくなります。
例えば、換気扇(排気口)付近に隙間があるとそこから空気が入って換気扇から空気が出ていく。これを「ショートサーキット」というのですが、これでは同じところを空気がぐるぐる回っているだけで、家の中の空気は循環されず新鮮な空気の供給がされていないことになります
隙間を少なくして、計画通りに空気を循環することができれば、新鮮な空気を家中に循環させることができます。
さらに、空気は温度を乗せることができます。
うまく計画すると暖かい空気を届けたい場所に送ることもできるようになります
このようにして、家の中の温度差を少なくすることもできるのです。

結露やカビの発生を防ぐ

気密性が低く隙間のある家にはほかにも様々な問題点が起こります。
夏場、壁に隙間がある場合に壁の中に高温で湿気を多く含んだ空気が侵入したとします。
室内はエアコンをかけていて外気よりも空気が冷やされている状態です。
そうなると、壁の中で結露が起きてしまいます。
この壁の中で発生した結露は逃げ道がありません。
そのため、壁の中でカビが発生してしまうこともあります。
そして、このカビは壁の中で発生しているため見ることができません。

このような壁体内の結露やカビを防ぎ、家の耐久性を損なわないためにも気密性を上げる必要があります。
さらに、断熱材は湿気を含むとその性能を大きく損なってしまいます。
頑張って断熱性能を上げていても、壁の中に湿気の侵入を許すとその性能は発揮されなくなるのです。

防音効果が高い

断熱性 気密性を上げると熱の出入りを抑えるだけではなく「音」の出入りを軽減することもできます。

「雨が降ってきたのに気づかなかった」という話をよく聞きます。

気密性の高い家のデメリットとは

高気密・高断熱の家がパーフェクトな家というわけではありません。
高気密・高断熱の家にかかわるデメリットもいくつかあります。

初期費用がかかりやすい

高断熱・高気密の家を建てるためにはやはりそれなりのコストがかかります。
しかし、そのコストは光熱費の削減、体にかかる負担の軽減、室内の快適性の向上などのことを考えると、かける価値のあるコストになるはずです。

暖房器具が限られる

24時間換気システムは 計画換気です。

家族に必要な新鮮な空気の量は大人で20㎥/h、子供で30㎥/hです。
ここにガスや石油を使う暖房器具を使うと空気の供給不足になることがあります。

ちなみにガスコンロには150㎥/hが必要です。
そこまでの空気の供給を計画していないとガスや石油を使った暖房を使うとCO2濃度が高くなってしまう場合があります。

そのため、高気密の家では暖房器具はエアコンを使うことになります。
省エネにもなりますし、

エアコンを使うと空気が乾燥するとよく言われますが、空気を温めると空気は膨張します。
体積が増えても含まれる水分量は変わらないので、分母が大きくなった分空気は乾燥してしまいます。
ガスファンヒーターや石油ストーブなどは燃焼時水蒸気が発生します。
そのため、乾燥が幾分抑えられるのですが、CO2濃度の上昇など空気質は低下し、結露もしやすくなります。

冬場は、部屋の中で洗濯物を干したり、入浴後お風呂の扉を開けて置いたり、湯船にふたをしないなどの室内に加湿するよう工夫することがおすすめです。

東広島で気密性の高い家を叶えるのならホームクリエたくみへ

小さなエネルギーで豊かな暮らしを実現できる省エネルギー住宅
その省エネルギー住宅を実現させるためのパッシブデザイン

弊社は、それらを実現するために真剣に家づくりと向き合っています。

ゼロエネルギー住宅が建てられる

ゼロエネルギーハウス(ZEH)は家で消費するエネルギーと同等かそれ以上のエネルギーを作り出す家のこと。
エネルギーを作り出すのは主に太陽光発電になるのですが、大きなソーラーパネルを屋根などに載せて、作ったエネルギーを何も気にせずガンガン使うというのには私は違和感を感じます。
気密・断熱をしっかり行って、消費するエネルギーを小さく抑えて、少ない太陽光パネルで家のエネルギーの収支のバランスがとれる という家づくりが理想的だと考えています。

パネルが少なく済めば工事費も抑えることができます 。

こだわりの自然素材を使用

弊社では、内装材など 手に触れる部分は極力自然のものを使うようにしています。

例えば、「杉の無垢の床板」。

杉はやわらかいため、素足で歩いても冬場温かみを感じます。

このようにエネルギーを使わずに、自然素材で室内環境を快適にする工夫も行っています 。

定期訪問で末永くサポート

家は、完成した時が終わりではありません。
生活をしていくうえで 暮らし方の工夫のアドバイスを兼ねて、定期的に訪問を行っています。
新築からリフォーム、外構まで一貫して自社で行っているため、お客様とは末永いお付き合いをさせていただいています。

まとめ

気密性能を表す「C値」。

この数値は、家の性能を表すものの中で唯一 測定により数値で表すことのできる値です。
Ⅽ値の良し悪しを決めるのは、現場の職人の仕事です。
C値を測定して、結果が表れれば、現場で働く職人のモチベーションも上がります。
今まで 気密測定などないころは、見えないところに気を付けても誰にも気づいてもらえなかったわけですからね。
それが、具体的に数字で仕事が評価されることはとても良いことだと思います。

C値の良い家は職人が気を配り、丁寧な仕事をした現れとなります。

そのような家は、住み心地の良い家になることでしょう。

\ 私たちが対応いたします / 社員画像 新築・リフォームのご相談
モデルハウス見学のご予約を
承っています。

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