住まいのブログ
fv装飾

【断熱材】快適な家のためにこだわりたい!断熱材の種類と特徴を解説

代表取締役写真
記事の監修 代表取締役 森本 一喜

1974年10月13日生まれのO型。平和主義者のてんびん座。生粋の地元人で、八本松小学校、八本松中学校、賀茂高校、福山大学を卒業。大工として弟子入りし修行を積んだ後、6年後に独立。その後、二級建築士を取得し、設計事務所を立ち上げる。現在はホームクリエたくみで設計・施工・管理を担当し、お客様が心から喜びを感じる家づくりのお手伝いをしている。 プライベートでは三姉妹の成長を見守る父として日々奮闘中。

1974年10月13日生まれのO型。平和主義者のてんびん座。生粋の地元人で、八本松小学校、八本松中学校、賀茂高校、福山大学を卒業。大工として弟子入りし修行を積んだ後、6年後に独立。その後、二級建築士を取得し、設計事務所を立ち上げる。現在はホームクリエたくみで設計・施工・管理を担当し、お客様が心から喜びを感じる家づくりのお手伝いをしている。 プライベートでは三姉妹の成長を見守る父として日々奮闘中。

そもそも断熱材は必ず必要?

住宅の快適さを左右すると言っても過言ではない「断熱材」。2025年からは省エネ法の改正により、住宅は省エネ基準「断熱等級4」への適合が義務化され、これを下回る建物は新築できなくなります。さらに「断熱等級5」が新設され、「断熱等級6・7」も創設。今後はより高性能な断熱が求められる時代になります。

 

断熱材は原料の違いにより3種類に分けられる

ひとくちに「断熱材」と言っても、その原料や構造の違いによって性能や特徴が大きく異なります。
一般的には「繊維系」「発泡プラスチック系」「天然素材系」の3つに分類されます。
それぞれの素材には、断熱性能はもちろん、施工性や環境への配慮、コスト面にも違いがあります。
自分たちの暮らし方や家づくりの考え方に合った断熱材を選ぶことが、快適な住まいづくりの第一歩です。

繊維系

ガラス繊維や鉱物繊維、木質繊維などを原料とした断熱材です。代表的なものに「グラスウール」や「ロックウール」があります。
繊維の間に空気を閉じ込めて熱の伝わりを抑える仕組みで、コストが比較的安く、防音性にも優れています。
一方で、施工精度が断熱性能に大きく影響するため、隙間のない丁寧な施工が求められます。

 

発泡プラスチック系

ポリスチレンやウレタンなどの樹脂を発泡させた断熱材で、「EPS(ビーズ法ポリスチレンフォーム)」「XPS(押出法ポリスチレンフォーム)」「ウレタンフォーム」などが代表的です。
小さな気泡に空気を閉じ込めて高い断熱性を発揮し、吸水しにくいため外張り断熱などにも適しています。
軽量で施工性も高く、高気密住宅との相性も良いのが特徴です。

天然素材系

木質繊維(セルロースファイバー)や羊毛、炭化コルクなど、自然由来の原料を用いた断熱材です。
調湿性に優れ、室内の湿度を快適に保ちながら、環境にもやさしいのが魅力です。

繊維系の断熱材をより詳しくご紹介

繊維系の断熱材は、ガラスや鉱物、木質などの繊維を絡ませて空気の層をつくることで、熱の伝わりを抑えるタイプの断熱材です。
昔から広く使われており、価格の手ごろさや施工のしやすさから、多くの住宅で採用されています。
ただし、同じ繊維系でも原料や製造方法によって性能や特徴が大きく異なります。ここでは代表的な4種類をご紹介します。

 

グラスウール(無機質系断熱材)

グラスウールは、ガラスを高温で溶かし、細かい繊維状にしたものをマット状やボード状に成形した断熱材です。
国内で最も普及している断熱材で、コストパフォーマンスが高く、リサイクルガラスを原料とするため環境負荷も比較的低いのが特徴です。
耐火性にも優れており、火災時にも燃え広がりにくい安全性を持ちます。
ただし、吸湿すると断熱性能が低下するため、壁内結露対策や防湿シートの施工が重要です。

ロックウール(無機質系断熱材)

ロックウールは、玄武岩や高炉スラグなどの鉱物を高温で溶かし、繊維状にした断熱材です。
耐火性・防音性・耐久性に非常に優れ、外壁や屋根など高温環境にも適しています。
水分を吸いにくく、寸法安定性が高いため、経年劣化が少ないのも特徴。
一方で、密度が高いためやや重く、価格もグラスウールより高めになります。

セルロースファイバー(木質繊維系断熱材)

新聞紙などの古紙を原料にした木質繊維系の断熱材で、近年人気が高まっています。
自然素材由来で環境負荷が少なく、繊維内の空気層によって優れた断熱性・防音性を発揮。
さらに、調湿性が高く、結露やカビの発生を抑え、快適な湿度環境を保ちます。
ホウ酸処理により防火性・防虫性も確保されており、「夏涼しく冬あたたかい」家づくりに最適です。

弊社〈ホームクリエたくみ〉でも自社施工により、隙間なく高密度に充填することで性能を最大限に引き出しています。

インシュレーションボード

インシュレーションボードは、木材を繊維状にほぐし、圧縮・成形した木質断熱ボードです。
天然素材のぬくもりを感じられるだけでなく、透湿性・調湿性に優れ、壁体内の結露を抑える効果があります。
また、遮音性も高く、屋内の音環境を快適に保ちます。
ヨーロッパでは外張り断熱にもよく使われており、自然素材の家やエコ住宅を目指す方に人気の高い断熱材です。

発泡プラスチック系の断熱材をより詳しくご紹介

発泡プラスチック系の断熱材は、樹脂を発泡させて無数の気泡を作り、その中に空気を閉じ込めることで熱の伝わりを防ぐタイプです。
軽量で加工しやすく、水分を吸いにくいため外張り断熱にも適しています。

ビーズ法ポリスチレン(EPS)

発泡スチロールと同じ原料のポリスチレン樹脂を、小さなビーズ状に発泡させて成形した断熱材です。
内部に細かい気泡が均一に分布し、優れた断熱性能を発揮します。
軽くて加工しやすく、吸水しにくいので、外張り断熱工法や基礎断熱にも多く使用されています。
コストパフォーマンスにも優れており、施工後の寸法安定性も高いのが特徴です。

 

ウレタンフォーム

ポリウレタン樹脂を化学反応で発泡させ、現場で吹き付けて施工するタイプの断熱材です。
現場発泡により隙間なく密着するため、気密性に非常に優れ、複雑な形状の部位にも対応できます。
断熱性能が高く、同じ厚みでも他の断熱材より性能が良いのが特徴。
ただし、紫外線や火に弱いため、施工後は防火・防湿のための仕上げ材で保護する必要があります。
また、現場施工の品質によって性能差が出やすいため、信頼できる施工業者の技術が重要です。

 

押出発泡ポリスチレン

EPSと同じポリスチレン樹脂を原料としていますが、製造方法が異なり、より密度の高い構造を持ちます。
連続気泡ではなく独立した気泡構造のため、水分を通しにくく、耐水性・強度ともに非常に高いのが特徴です。
床下や基礎部分など、湿気や荷重がかかる場所に最適で、長期的な断熱性能の維持にも優れています。
価格はEPSよりやや高めですが、その分耐久性が高く、メンテナンス性にも優れています。

フェノールフォーム

フェノール樹脂を発泡させて作られた断熱材で、非常に高い断熱性能(熱伝導率0.020W/m・K前後)を誇ります。
発泡プラスチック系の中でも燃えにくく、火災時に有毒ガスが発生しにくい安全性を備えています。
耐熱性・寸法安定性にも優れ、厚みを抑えながら高性能な断熱を実現できるのが特徴です。
価格はやや高めですが、省エネ性能を重視するZEH住宅や高性能住宅では選ばれることが増えています。

天然素材系の断熱材をより詳しくご紹介

自然由来の原料を使った「天然素材系の断熱材」は、環境負荷が少なく、住む人にもやさしい素材として注目されています。
化学物質をほとんど使用せず、調湿性・断熱性・防音性など、自然素材ならではの快適性を備えているのが特徴です。
また、製造から廃棄までのライフサイクル全体でCO₂排出量が少なく、サステナブルな住まいづくりに最適な断熱材です。
ここでは代表的な「羊毛断熱材」と「炭化コルク」についてご紹介します。

羊毛

羊毛断熱材は、天然のウール(羊の毛)を原料にした断熱材で、まるで毛布のように柔らかく、優れた調湿性能を持っています。
湿度の高い時期には水分を吸収し、乾燥時には放出するため、壁内の結露を防ぎ、室内の湿度を一定に保ちます。
また、羊毛には自然由来の「防虫タンパク質」(ケラチン)が含まれており、防虫処理をほとんど必要としません。
難燃性も高く、万が一燃えても有毒ガスを発生しにくいのが特徴です。
肌や呼吸器への刺激が少なく、アレルギーに配慮した家づくりにも適した、まさに“自然と共に暮らす”ための断熱材です。

炭化コルク

炭化コルクは、ワイン栓の原料として知られるコルク樫の樹皮を高温で炭化・発泡させて作られる断熱材です。
樹皮そのものが持つ樹脂成分「サブリン」によって自然に接着されるため、接着剤を使用しない“完全無添加”のエコ素材です。
高い断熱性・防音性を持ちながら、湿気に強く、カビや虫の発生を防ぎます。
また、耐久性にも優れており、経年変化で劣化しにくいのが特徴。
ヨーロッパでは古くから外張り断熱材や内装材として使われ、見た目にも温かみのある自然素材として人気があります。

断熱材の施工方法にも種類がある

断熱材は素材の種類だけでなく、「どのように施工するか」によっても性能や快適性が大きく変わります。
施工方法には主に「充填断熱」「外張断熱」「付加断熱」の3つがあります。
同じ断熱材でも施工位置や方法によって、熱の逃げ方・結露のしにくさ・気密性などが異なるため、
それぞれの特徴を理解して選ぶことが大切です。

充填断熱

柱や梁の間に断熱材を隙間なく詰め込む方法で、最も一般的に使われている工法です。
壁の内部に断熱層を設けるため、外観デザインを損なわず、コストも比較的抑えられます。
ただし、構造材の部分(柱・梁など)は断熱層に含まれないため、そこから熱が逃げる「熱橋(ヒートブリッジ)」が発生しやすい点が課題です。
施工精度が性能を左右するため、気密シートや防湿施工を丁寧に行うことが重要です。

外張り断熱

建物全体を断熱材で“外から包み込む”方法です。
構造体を断熱層の内側に置くため、柱や梁の熱橋をほぼ完全に防ぐことができ、家全体の温度差が少ない快適な住環境を実現します。
また、壁内結露を防ぎやすく、構造体が温度変化の影響を受けにくいことから、建物の耐久性を高める効果もあります。
一方で、材料費や施工手間が増えるため、コストはやや高めになります。
デザイン性・断熱性・気密性を重視する高性能住宅では多く採用されています。

付加断熱

充填断熱と外張断熱の両方を組み合わせた方法で、最も高い断熱性能を実現できる工法です。
壁の内側に充填断熱を行い、さらに外側にも断熱材を施工することで、
断熱の厚みを確保しながら熱橋を大幅に抑えます。
外気温の影響を受けにくく、室内の温度が安定するため、冷暖房の効率も向上します。
その分コストは上がりますが、光熱費の削減や長期的な快適性を重視する場合に最適です。

 

断熱材の選び方とは

断熱材を選ぶときは、「どの素材が良いか」だけでなく、
“どのような性能を重視するか”“どの部分に施工するか”という視点で考えることが大切です。
断熱材にはそれぞれ得意な分野があり、家の構造や住む地域の気候、ライフスタイルによって最適な組み合わせが変わります。
ここでは、断熱材選びの基本となる2つのポイントをご紹介します。

 

断熱性能に注目する

断熱材を選ぶ際の基本は「熱の伝わりにくさ(熱伝導率)」を確認することです。
数値が小さいほど断熱性能が高く、同じ厚みでもより少ない熱の出入りで快適に過ごせます。
また、断熱性能だけでなく、調湿性・吸音性・耐久性 など、快適性に関わる要素も重要です。
たとえば、夏の暑さや冬の寒さが厳しい地域では高性能な断熱材を、
湿度の高い地域では結露を防ぐ調湿性に優れた素材を選ぶとよいでしょう。

 

どこに施工するのか注目する

断熱材は、どの部位に施工するかによって求められる性能が変わります。
壁・屋根・床・基礎など、部位ごとに熱の逃げ方や湿気の影響が異なるため、
最適な素材と厚みを選ぶことが快適な住まいづくりにつながります。

たとえば、屋根や天井は夏場の熱が集中しやすく、断熱材の厚みや反射性能が重要です。
一方、床下や基礎部分は湿気や地面からの冷気にさらされるため、吸水性の低い発泡プラスチック系が適しています。
外壁では、断熱性能と同時に気密性と防湿対策を両立できる施工方法を選ぶのがポイントです。

 

東広島で断熱材を選ぶのならホームクリエたくみにおまかせ

 

東広島の気候を知り尽くした地元工務店として、
私たち ホームクリエたくみ は「快適で長持ちする住まい」をつくるために、
断熱材の品質と施工精度にとことんこだわっています。

 

東広島でセルロースファイバーを扱う数少ない工務店である

セルロースファイバーは、木質繊維を原料とした自然素材の断熱材で、
優れた断熱・防音・調湿性能を持ち、結露やカビを防ぐ効果もあります。
しかし、施工には専用機械と高い技術が必要なため、取り扱う工務店は限られています。

ホームクリエたくみは、東広島でも自社でセルロースファイバーを直接施工できる数少ない工務店のひとつ
外部の専門業者に依頼せず、社内で施工技術を磨き上げてきたことで、
隙間のない高密度な断熱層を実現し、性能を最大限に引き出しています。
「本当に快適な断熱」を地元で叶えられるのは、私たちの大きな強みです。

 

自社施工によりお手頃価格を実現

断熱工事を外注せず、すべて自社スタッフが責任をもって施工することで、
中間マージンを抑え、コストを最小限にしながら確かな品質を保っています。
材料選びから施工・気密測定までを一貫して行うため、
性能にムラがなく、安心して暮らせる“確かな断熱”を適正価格で提供できます。

また、地域密着の工務店だからこそ、
「東広島の冬の底冷え」「夏の湿気」といった地元特有の気候に合わせた断熱設計が可能。
ただ“断熱材を入れる”のではなく、暮らし方に合わせて断熱をデザインするのがホームクリエたくみの家づくりです。

 

まとめ

私たち ホームクリエたくみ は、東広島の気候に合った「一年を通して快適に暮らせる家づくり」を追求しています。
特に、断熱と気密の質こそが快適性と省エネ性を決める最も大切な要素と考え、
新築・リフォーム問わず、すべての現場で丁寧な施工を徹底しています。

数値だけでなく「暮らし心地」を大切に

私たちは、UA値やC値といった数値の性能だけでなく、
実際に住んでからの「体感温度」「空気のやわらかさ」「結露のなさ」など、
暮らしの質で感じる快適さを最も重視しています。

見えない部分ほど誠実に、丁寧に。
これからも地域の気候と住む人の暮らしに寄り添いながら、
“長く快適に暮らせる家づくり”を続けていきます。

 

 

\ 私たちが対応いたします / 社員画像 新築・リフォームのご相談
モデルハウス見学のご予約を
承っています。

新築・注文住宅、
リフォームのご相談
モデルハウス見学のご予約を
承っています。