【戸建て・注文住宅】蓄電池を設置すべき?メリット・デメリットや 選び方とは
1974年10月13日生まれのO型。平和主義者のてんびん座。14歳を筆頭に、11歳、7歳の三姉妹を持つ絶賛子育て中の44歳。八本松小学校、八本松中学校、賀茂高校、福山大学卒という生粋の地元人。大工として弟子入りし修行を積み、6年後に独立、その後二級建築士を取得して設計事務所を立ち上げる。現在はホームクリエたくみで設計・施工・管理を担い、お客様が心から喜びを感じる家づくりのお手伝いをしている。
1974年10月13日生まれのO型。平和主義者のてんびん座。14歳を筆頭に、11歳、7歳の三姉妹を持つ絶賛子育て中の44歳。八本松小学校、八本松中学校、賀茂高校、福山大学卒という生粋の地元人。大工として弟子入りし修行を積み、6年後に独立、その後二級建築士を取得して設計事務所を立ち上げる。現在はホームクリエたくみで設計・施工・管理を担い、お客様が心から喜びを感じる家づくりのお手伝いをしている。
目次
蓄電池とは電気を蓄える装置である
太陽光発電における蓄電池の役割は主に、パネルで作られた電気を蓄えることと、パネルで発電できない時間帯や天候の悪いときに電力を供給することにあります。
蓄電池には、主に「鉛蓄電池」、「ニッケル水素電池」、「リチウムイオン電池」、「ナトリウムイオン電池」などがあり現在、太陽光発電に併用される蓄電池としては主にリチウムイオン電池が広く利用されています。
蓄電池の容量には、持ち運びができるコンパクトなものや据置型の大型のものがあり、大きなものほど蓄電できる電気の量は多くなります。
大きくなるほど導入費用は大きくなるため、発電した電気の「自家消費」「売電」「蓄電」「買電」のバランスを考慮して導入する必要があります。
環境省が作成した「平成25年度家庭における電力消費量実態調査 報告書」によると各家庭の年間の平均使用量は3909.2kwhとあり、これを単純に365日で割ると
10.71kwh
となります。
平成25年と資料が若干古いことと、平均であることを踏まえて、一般的に子育てをしている世帯などは電気の使用量も増えることから、一般的に新築を建てることを考えている世帯の電気の1日の使用量は15kwh程度になるかと思います。
蓄電池は、1日の電気の使用量の半分から2/3程度が適していると言われているので、10kwh程度の容量のものがあればよいかと思います。
ただし、季節のより電気の使用量は増えることも考慮しておく必要があります。
系統非連系タイプ
家庭で使用する電力には
・電力会社から供給される「系統電力」
・電気自動車や蓄電池に蓄えられた電力(EV)
・太陽光発電による電力があります。
そして、家庭用蓄電池には主に2つのタイプがあり、1つが電力会社から購入した電気を蓄電する「系統非連系タイプ」になります。
充電は家のコンセントから行い、使いたい電気機器を蓄電池に直接つないで利用します。
系統連系タイプ
もう1つのタイプは「系統連系タイプ」です。住宅分電盤を経由することで、家庭内の電気系統に連系して家電や照明に電気を供給し、太陽光発電システムでつくった電気を蓄電します。
もちろん、太陽光発電の電気を使いながら、同時にためた電気を使う ことが可能です。
「系統連系タイプ]は、太陽光発電でつくった電気をためておけるように、蓄電容量が大きいタイプが中心です。
蓄電池の設置が向いている戸建て・注文住宅とは
便利ではある蓄電池ですが、まだまだ高価な設備になります。どのような条件下の家に向いているのでしょうか?
太陽光発電システムの導入を考えている
以前は、太陽光発電で発電した電力は電力会社が1kwhあたり40円程度で買ってくれていましたが、現在(令和6年度)は15円となり、ずいぶん下がってしまいました。
それに対して、電気料金は上がるばかり。そうなると、太陽光で発電した電気を自家消費した方が電気代の節約にもなります。
さらに、10年間の固定買い取り制度(FIT)が終了してしまうと買取価格は大きく下がります。(現在は7円になります)
そうなると、蓄電池に発電した電気をためて、自家消費をするメリットはさらに大きくなります。
オール電化住宅を考えている
近年、電気料金の単価は大幅に上がってしまいましたが、オール電化の料金プランの場合、2024年4月現在、夏季(7/1~9/30)の昼間の電気料金は1kwhあたり46.46円に対して夜間の電気料金は30.35円。
このようなことから、夜間に蓄電池へ電気をためて昼間にその貯めた電気を使うようにすると節約になります。ただし、夜間に電気をためて、その電気を売電することはできません。自家消費をすることに限られます。
昼間に家を空けることが多い生活リズムである
共働きで子供も学校に通っている家庭の場合、昼間に使われる電気の量は少なくなります。そのため、太陽光発電が頑張って発電してくれて、自家消費がお得でも使い切ることはできません。
もちろん売電をするのもよいのですが、15円で昼間に電気を売って、夜間に30円で電気を買うよりも、蓄電池に電気をためておいて夜間に使用する電気をまかなえた方がお得です。
災害への備えに力を入れたい
耐震等級の高い家を作っても、ライフラインが絶たれてしまっては、家が無事であっても生活はできません。しかし、太陽光発電と蓄電池があれば少なくとも電気は確保することができます。避難所での生活が困難な家庭環境にある場合(小さな子供やペット、介護が必要な方がいる)は安心して、自宅で生活をすることができるかもしれません。
ただし、水害のことも考慮して、蓄電池を設置する場所を計画する必要があります。
蓄電池を設置するメリットをご紹介
蓄電池を設置することで得られるメリットがいくつかあります。
電気代の直接的な節約につながる
先にも述べましたが、電気代は時間帯によって、1kwhあたりの単価が変わります。
そのため、太陽光パネルを設置していなくても、単価の低い時間帯に蓄電池に電気をためておいて、単価の高い時間帯に蓄電した電気を使うことで、電気代を抑えることができます。
ピークシフトへの貢献や環境への配慮が叶う
電力会社が、社会全体に供給する電気は13時~16時が最も多くなり、さらに電気の単価も高い時間帯となります。
よく、真夏に電気の使用を抑えるようにという要請が電力会社から出されていることを記憶している方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
この時間帯に、蓄電池にためた電気を利用して、電力会社からの電力を買わないようにすれば、電気代を抑えることができ、電力会社への負担を減らす(ピークシフト)もでき、社会貢献の一環にもなります。
ライフラインを守ることができる
万が一の災害時、家が無事であってもライフラインが絶たれてしまうと生活はできなくなります。
しかし、太陽光発電システムと蓄電池があれば、電気は使用できます。
電気が使えることで、エアコンや家電を使用することができればずいぶん避難生活も楽になるかと思います。
電気が絶たれてしまった場合でも、光ケーブルは使える場合もあり、自宅にネット環境が整っていれば、避難所だけで入りづらい情報を得ることもできます。
蓄電池を設置するデメリットをご紹介
便利ではある蓄電池ですが、デメリットもあります。
設置費用がかかる
まだまだ一般的に普及していない分、蓄電池の設置には大きな費用負担が発生します。
これは、弊社における一例ですが、約5kwhのソーラーパネルを設置する場合、工事費として約160万円(税別)となり、こちらに蓄電容量6.5kwhの蓄電池を設置する場合、太陽光パネルと蓄電池の設置費用合わせて、約330万円となります。
そのため、長いスパンでの費用対効果を考えて設置する必要があります。
設置場所が必要である
蓄電池はそれなりの大きさがあります。
タイプの違いで、大きさは変わってきますが、室内に置くタイプで大体エアコンの室外機ぐらいの大きさがあり、室外に置くタイプはこれよりも大きなものになってきます(防水や耐候性を上げるため)
そのため、設置場所を考える必要があります。
屋外設置型については、災害時に水につからないようにしておく配慮も必要になります。
寿命がある
電池である限り、蓄電池も例外なく寿命があります。
蓄電池の法定耐用年数は6年とされています。これは6年以上使えないというわけではなく、6年で資産としての価値がなくなるというもの。
実際には、正しい使い方をしていれば10∼15年は能力の低下はありますが、使用することはできるようです。
蓄電池には活用できる補助金がある
太陽光発電や蓄電池を導入する際は、条件があえば国や各自治体から補助金・助成金が得られます。
国:子育てエコホーム支援事業とDER等導入事業
今年度の国による補助事業「子育てエコホーム支援事業」において、対象となる製品については、1戸当たり65,000円の補助が出ます。
そして、DER補助事業とは、分散型エネルギーリソースの更なる活用実証事業」と呼ばれることもあり、一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)の実証事業が行う、DER実証実験に参加する対象者に対して国が給付する補助金のことです。
補助額は、1台当たり60万円と高額ではありますが、予算額が少ないためあっという間に予算に達してしまうことや、工事時期が限られたり、実績の報告が必要であったりと複雑な補助金になります。
自治体:東広島市スマートハウス化支援補助金制度
東広島市も蓄電池に対する「東広島市スマートハウス化支援補助金」という独自の補助金制度があり、容量5kwh 未満の蓄電池には8万円、5kwh~7kwh未満は10万円 7kwh以上は12万円という補助金があります。こちらにも予算があり、上限に達し次第受付が終了されます。令和6年度は予算額12,100,000円に対して5月7日現在交付申請額が4,615,000円となっています。
蓄電池の選び方とは
高額である蓄電池。費用対効果の高いものを選ぶ必要があります。
どれだけ電気を溜められるのかで選ぶ
蓄電池は、大きくなれば高額になります。備えあれば患いなしとは言いますが、毎日使いきれない電気を蓄電しても無駄になります。
日常的に、どれほどの量の電気を使用しているか、家電がどれだけ電気を消費するかを把握して、本当に必要な容量の蓄電池を選ぶ必要があります。
電気の使用量は電力会社の検針の記録で調べることが可能です。
蓄電池のタイプで選ぶ
災害時に、緊急で電気を使うためだけであれば、容量の小さなポータブルタイプを家に備えておくことも有効です。しかし、あくまで簡易的なものになります。
太陽光発電と連携して使える蓄電池を設置することが理想的ではありますが、高額になります。
その他にも、太陽光発電で発電した電気を電気自動車に充電し、さらに、電気自動車の電気を家で使用できるようにする「V2H」というシステムもあります。
電気自動車の購入も検討する場合、こちらも選択肢の一つになるかと思います。
工務店と相談しながら選ぶ
このように、システムも種類も多くある蓄電池。設置場所の計画も重要になるため、実際に工事を行う工務店とよく相談することをお勧めします。
東広島で蓄電池を検討するのならホームクリエたくみへ
まだまだ高額な蓄電池ですが購入するにはいくつか方法があります。
弊社では各種補助金の申請からご相談に乗らせていただきます。
まとめ
ここまで、蓄電池のことについて書いてきましたが、アメリカのテスラ社の大容量で低価格な蓄電池を日本でも購入することができるようになり、弊社ホームクリエたくみでも取り扱いが可能となっております。
日本のJIS規格を満たしていない部分もあり、各種補助金の対象とはなっていませんが、コストパフォーマンスの高い製品となっています。
ご興味のある方はご相談ください。