STORY住まいのコラム
2024年2月1日
注文住宅の間取りに大満足◎知っておくべき間取りの考え方をレクチャー
間取りの考え方のポイントをご紹介
経験上、注文住宅を建てる際に、完璧な間取りというものはありません。
なぜなら、個人的な好みであったり、立地条件、年齢、生活習慣などの条件によって変わるからです。
その他にも、「はやり」の間取りというものもあり、一概に完璧な間取りというものはないと思っています。
間取りだけの話ではないのですが、最近は情報を得る手段が多くあります。そのため、その多くの情報の中で、何が本当に必要な情報なのかを判断できない状態に陥りがちです。
注文住宅を建てるとき間取りを決める際には、自分には何が必要で何が妥協できるかという優先順位を決めて情報を精査し、時にはプロの意見を聞きながら、考えていくものだと思います。
目次
『人気の間取り=自分に合う』というわけではない
先にも述べましたが、間取りには、「はやりすたり」があります。
例えば、一昔前には当たり前のようにあった「応接間は、」今ではほとんど計画しなくなりました。和室もなくなりつつあります。(大工としてはさみしい限りです)
それに対して、以前ではあまり見られなかった「リビング階段」や「ウォークインクローゼットなど」といった間取りを多く見るようになりました。
どの間取りにもメリットデメリットがあり、自分たちの生活環境を客観的に考えて間取りの計画には取り組むべきだと思います。そのためにも、実際に会って話ができる専門家の意見を聞くことも重要かと思います。
予算オーバー時は費用対効果を考える
家づくりには夢があり、あれもしたい、これもしたいこれも欲しいと言っていると肝心の資金が足らなくなってしまします。良いものにはお金がかかります。
一つの例が、リビング階段。リビングに吹き抜けを設けてその一部に階段を取り付ける間取りなのですが、解放感もありあこがれるプランの一つでもあります。しかし、良いことばかりではありません。
例えば、真冬の寒い時期には、リビングで温めた空気は吹き抜けを通って2階に上がっていきます。そのため、よほど気を付けて断熱と気密そして空調、換気の計画を立てておかないと、一番くつろぎたいリビングが寒い空間になってしまいます。
その他にも,1階の音であったり、においが2階に伝わりやすいなどのデメリットもあります。
これらのデメリットやコストのことも考えて計画をする必要があります。
そのように、計画を進めていくうえで、予算がオーバーしてしまったときにどのように対処するかということもとても重要になります。
予算をおさえる点では、家のボリュームを小さくすることが有効ではあります。例えば、寝室を真四角の8畳の間を計画していたとします。寝室をどのように使いますか?実際にものを置いたりする場合、真四角の部屋よりも、長方形の部屋のほうが、ものを置きやすかったりするので、7.5畳のほうが使い勝手が良いと思います。部屋の中で歩くスペースが広くてもあまり活用できませんからね。
このように、本当に必要なのかということは、自分ではわかりづらいかもしれません。そのようなときは、設計士などに相談して進めていくことをお勧めします。
失敗例や後悔例も参考にする
先にもの触れましたが、今はいい意味でも悪い意味でも情報を多く入手することができます。いろいろな検索エンジンで「このような間取りで後悔した」とか「やってはいけない間取り」といったキーワードで検索すれば、様々な事例や意見を見ることができます。
しかし、どの情報もどのような条件で建てられた家で、どのような方位で建てられているかまで詳しい情報が提供されているとは限りません。
「吹き抜けを作って後悔した」というものを読んでみると、多く見られる意見「夏暑くて冬寒い」といったもの。この場合、吹き抜けが悪いのではなく、断熱性能や気密性能、日射の遮蔽計画などが悪いのであって、吹き抜けが悪いわけではありません。これが「吹き抜けをやめて収納にすればよかった」といったものであれば、話は別になります。この場合は、計画が不十分であったと言わざるを得ません。
その他にも、「ロフトを作っても使っていない」といったものも見かけます。
この場合も、何についての後悔なのか、不満なのかをよく読んで参考にすることはひとつの有効な手段になります
間取りの決め方とは
間取りの決め方には、完璧な法則というものはありません。
家族構成や趣味、建てる土地の場所などの条件が大きく影響するからです。
家に求めるものを考える
自分たちの希望をとにかく建築士や担当の営業やコーディネーターの方にとことん伝えることが大事です。とはいえ、希望を正確に伝えることは難しいと思います。
自分たちの思いを伝えるために、ヒアリング形式で聞き取りをしてもらうことも一つの方法ですし、写真を提示してイメージを伝えることもよいかと思います。
玄関の位置を決める
日当たりの優先順位からすると低いのですが、導線を描くうえで重要なのが玄関。
進入路から大きく外れたところに作るととても不便ですし、とは言えリビングほど日当たりが必要な場所でもない。しかしその建物の「顔」にもなるのが玄関です。進入路からのアプローチは美しく整えたいものです。
階段の位置を決める
1階と2階との移動に使われる空間という機能以外に、1階と2階の空気の流れを作るという重要な機能も階段にはあります。
家の断熱性能や気密性能、換気計画や空調計画によってはとても多くの働きをします。
空気が流れるということは温度も移動します。そのため、上記の計画を上手に行うと、最低限のエアコンの数で(1フロアに1台ずつなど)家全体の空調を賄うこともできます。
間取り図に動きを書き込む
間取りを作ってもらったときに、その図面に導線を書き込んでみると図面上で生活の動きを見ることができるようになります。
最近は便利なもので、図面を3Dで作成し、立体的な間取りの中を歩くように見れる3DCADもあり、平面的な図面のみでの説明より想像しやすくなっています。
人気の高い間取りをご紹介
ここでは、よく話に上がる間取りの例を挙げてまいります。
対面型キッチン
やはり、リビングに背中を向けての家事よりも、リビングを見ながら家事ができる対面キッチンは、弊社のお客様はほぼ採用されています。
リビングを見渡せるだけではなく、キッチンが明るくなることも採用される一因だと思います。
ウォークインクローゼット
各部屋の収納を最小限にして、家族共有のウォークインクローゼットを作ることも多くなっています。収納を一か所にまとめることで 、動線が短くなったり、家のボリュームをおさえて費用を削減にもつながります。
ウォークインシューズクローゼット
玄関から土間でつながった収納スペースのことで、扉などを設けて、玄関と間仕切れば、玄関の余計なものをそちらのほうに収納して、玄関をすっきり見せることができます。さらにハンガーパイプを設置すれば、玄関でアウターを脱いでかけておくことができ、リビングのソファーの上に上着が脱ぎっぱなしで置かれることもなくなります。
ただし、空間はつながっているため、においが気になったり、土間はどうしても冬場冷えてしまうので、室温が下がるってしまうといったデメリットもあります。
パントリー
常温保存ができる食材や調理家電、普段はあまり使わない食器などを収納するので、キッチンのそばにあると便利です。最近では高断熱高気密の建物において、あえて少し断熱性能をパントリーだけ下げて、食品の保存に適した空間にすることもあります。
ロフト
使う頻度の少ないものなどをしまっておくには便利な空間です。ただし,昇り降りがしやすい階段にしておくことをお勧めします。はしごや、収納式の階段にした場合、出し入れが億劫になり、ロフトにあげた荷物が二度と日の目を見なくなってしまいます。
階段下収納
階段下は階段の形状によっては、収納スペースを作ることができます。
ただし、階段の下に作るため形状がいびつになりがちです。そのため、奥に入れたものが出しにくくなることが注意点です。
あまり欲張らずに、スペースが小さくなっても、立方体に近いい収納スペースを作ることをお勧めします。
床下収納
洗面所などの水廻りの点検のために床に点検口が作られています。
その下に、配管などが通っている場合などは、設置できないこともありますが、数千円で、収納用の箱を追加できることが多いので、使用頻度の低いストックなどを収納するには便利です。
ランドリールーム
ランドリールームを設けることで、日常の家事で負担の大きい洗濯を効率的に行うことができるようになります。
以前ランドリールームについて詳しく説明をしているので参考にしてください。
和室
昔ながらの和室を作る機会はずいぶん減ってしまいましたが、畳でくつろぎたいと思う方は多くいらっしゃいます。そのため、リビングとつながりのある部屋を畳にするというプランの希望は多いです。ただし、なぜ、畳にしたいのかということを深くヒアリングすると、寝転がりたい、直に床に座りたいといった理由が多く見受けられます。しかし、杉の無垢のフローリングで寝転がるのも気持ちが良いですし、座ってみるのもよいですよと説明すると、わざわざ畳でなくてもよいか、なることもあります。
来客や、ご両親が泊まりに来たりするときなどは、一部リビングを仕切れるようにして、そこを客間として利用するれば、部屋を有効活用できる有効な手法になります。
【東広島】注文住宅の間取りはホームクリエたくみにおまかせ
ホームクリエたくみでは、お客様に満足がいただけるよう、全国各地で行われる各種勉強会やセミナー等に参加し、日々スキルアップに励んでいます。そこで得た知識を、お客様の家づくりに生かしてご提案をさせていただいています。
例えば、ドローンを使った敷地の調査や日照のシミュレーションを全棟で行い、各居室の日あたりを検討しています。
その他にも、室温のシミュレーションに空調計画、気密測定を全棟で行い、シミュレーションの結果と、実際の生活環境が乖離しないよう努めています。
まとめ
最初にも書きましたが、この間取りなら完璧というプランはありません。
お客様が、どのような生活を新居で求めているか?をとことんお聞きして、もてる知識を総動員してお客様の生活に快適をプラスできるような家を作っていきます。
1974年10月13日生まれのO型。平和主義者のてんびん座。14歳を筆頭に、11歳、7歳の三姉妹を持つ絶賛子育て中の44歳。八本松小学校、八本松中学校、賀茂高校、福山大学卒という生粋の地元人。
大工として弟子入りし修行を積み、6年後に独立、その後二級建築士を取得して設計事務所立ち上げる。
現在はホームクリエたくみで設計・施工・管理を担い、お客様が心から喜びを感じる家づくりのお手伝いをしている。