STORY住まいのコラム

2019年11月18日

新築を建てる方必見!プロが教える東広島の寒さ徹底対策とは?

ようやく断熱や気密が意識され始めた日本の住宅
でも、世界の基準と比べると、「まだまだ」
寒い冬を快適に過ごしている国があるのに、日本の家の中は、まだまだ寒い。
原因は、国が定める基準の低さと、国民性もあるように思えます。

吉田兼好の「徒然草」の中の一節で「家のつくりは、夏をむねとすべし。冬はいかなるところにも住まる」と記して以来、夏に涼しい家で冬は寒さに耐えるというのが日本の伝統のようになっていて、長らく断熱をして寒さをしのぐという発想もなかったのではないでしょうか。
結果、周りの家はみんな寒いので、冬寒いのは当たり前、という状況になってしまっていました。

では、この当たり前になってしまっていた、家の寒さとは何なのでしょうか

「寒い」ってどういうことだろう?

家の中で寒いと感じるのは、
・隙間風
・冷たい床
・窓付近からくる冷気

温まったリビングのドアを開けたとき感じる冷気
このような寒さをから逃れるために、
・暖房をつける
・着る服を増やす

といったものが対処法になりますが、暖房を強くしたとき、室温は上がって顔はほてるのに、足元は寒いといった経験はないでしょうか?これは、断熱性能の低い住宅で起きる現象ですね。

暖かい空気は上の方にたまって、冷たい空気は下にたまる。さらに、断熱性能が低いと、壁や床、天井、窓などの温度が、外気の影響を受けて下がります。そうなると、体感温度が下がります。

体感温度とは、壁や床、天井、窓の表面の温度と室温の平均といわれています。なので、室温が22℃で表面温度が10℃の部屋より、室温が20℃で表面温度が18℃の部屋の方が暖かく感じます。このことからも、断熱性能を上げると、同じだけ暖房を使っても快適さに差が出ることがわかります。

断熱性能を上げるためには

家の断熱性能を上げるためには、断熱性能の高い断熱材を使うだけでは不十分です。断熱材の性能を十分生かすためには、気密性を高める必要もあります。
つまり、家の隙間をなくすということです。

どんなに良い断熱材を使っても、隙間から冷気が入ってきて、断熱材を冷やしていたら、効果が低下してしまします。そのため、隙間は極力ふさいでいく必要があります。

一見、最近の住宅は、隙間などなさそうに見えます。しかし、壁と床との合わせ目、壁と窓の合わせ目、配管の周りなど以外に隙間になってしまう箇所はあります。この隙間を塞ぐのは、現場に携わる人たちの意識によって大きく変わります。

残念なことに、建築関係者でもまだ、断熱材への関心が低く、「家づくりは夏を旨とすべし!」という日本の伝統から、断熱や気密を軽く考えている人も少なからずいるのが現状です。

そのため、正しい知識を身につけている建築のプロをパートナーに見つけて、
家づくりを進めていくことが、家での寒さから逃れる近道かもしれませんね。


森本一喜
森本 一喜

1974年10月13日生まれのO型。平和主義者のてんびん座。14歳を筆頭に、11歳、7歳の三姉妹を持つ絶賛子育て中の44歳。八本松小学校、八本松中学校、賀茂高校、福山大学卒という生粋の地元人。
大工として弟子入りし修行を積み、6年後に独立、その後二級建築士を取得して設計事務所立ち上げる。
現在はホームクリエたくみで設計・施工・管理を担い、お客様が心から喜びを感じる家づくりのお手伝いをしている。

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