STORY住まいのコラム

2019年6月11日

暑い夏、窓は開けるか、閉めるか?

これからの時期、室内を涼しくするために窓を開ける、というのは、正解のような、不正解のような・・・実際のところ、
「外気の条件」によります。今時期(6月ごろ)昼間でも、室温よりも外気温の方が低いようでしたら、窓を開けてもよいかと思います。しかし、外気が、室温よりも高くなってくると開けるべきではありません。窓を開けていても、室温より高い「温風」が入ってくるだけですからね。
北側の窓なら開けても大丈夫!と思われる方もいるかと思いますが、答えは× 気温は東西南北どこも一緒です。日当たりの良い南が暑く感じるのも太陽からの「放射」の影響なので、気温は北も南も同じです。
この、「熱移動の3要素」については、とても長くなるので、また詳しく触れます。
なので、室温よりも外気温が高くなる時期に、室温を下げるにはエアコンなどの冷房に頼らざるを得ません。「省エネのためにもエアコンは使いたくない」と考える方もいらっしゃるかとは思いますが、我慢をして熱中症などで体調を崩しては元も子もありません。実際に熱中症で救急搬送される方の約4割は室内で発症しています。エアコンなどの冷房設備を上手に使いこなして、無理なく快適に夏を乗り切りたいものです。
では、効率よく冷房設備を活用するにはどうすればよいか?
それは「室温をあげない」です。
「あたりまえやないかい!」と突っ込みが入りそうですが、少しの工夫で、電気などのエネルギーを使わずに室温の上昇を抑えることは可能です。そのためには、熱が室内にどこから入ってくるか知っておく必要があります。
夏の暑い日、冷房をかけている室内に外の熱が入ってくる割合は、屋根から11%、壁から7%、床から3%、窓からはなんと73%も入ってきます。なので、この窓からの73%を「何とか」すれば、室内の温度上昇はずいぶん抑えることができそうです。
その「何とか」と、夏の窓を開けてよい条件については、また次回に書き込みます。

補足のコラムを追加しています
こちらもは具体的な窓の開け閉めについて書いています。

東広島の暑い夏 窓を有効に使う方法


森本一喜
森本 一喜

1974年10月13日生まれのO型。平和主義者のてんびん座。14歳を筆頭に、11歳、7歳の三姉妹を持つ絶賛子育て中の44歳。八本松小学校、八本松中学校、賀茂高校、福山大学卒という生粋の地元人。
大工として弟子入りし修行を積み、6年後に独立、その後二級建築士を取得して設計事務所立ち上げる。
現在はホームクリエたくみで設計・施工・管理を担い、お客様が心から喜びを感じる家づくりのお手伝いをしている。

コラム一覧に戻る