STORY住まいのコラム

2019年12月7日

新築で後悔しないために!東広島の家づくりに必要な断熱の知識~グラスウールについて

日本の住宅にはいくつか弱点があり、その中でも「断熱」の基準の低さは嘆かわしいかぎりです。室内の環境を大きく左右するこの「断熱」を少し考えてみます。

最近では、断熱材も注目されるようになり多くの種類の断熱材を目にするようになりました。

その中でも、代表的なグラスウールについて

断熱材 グラスウールとは

ポピュラーなグラスウール

グラスウールとは、ガラス繊維でできた綿状の素材で、住宅で30年以上前から断熱材として使われています。
建築の現場では最もポピュラーな断熱材で、メリット、デメリットも歴史があるためいろいろいわれています。例えば、「断熱材を入れたために、壁の中にカビが発生した」とか、「壁の中で結露が起きて柱などが腐っていた」などなど。

これらは、グラスウールの問題ではなく施工に不備があったために起きてしまった事例です。そのため、誤解をされている断熱材かもしれません。
グラスウールは、コストパフォーマンスも性能も申し分ない優れた断熱材だといえるのですが、施工が難しい断熱材でもあります。

施工の難しさ

グラスウールの施工を難しくしている原因の一つが施工中、とてつもなくかゆい!ということがあります。ガラス繊維でできているため、素手で触ると目に見えない細かいガラス繊維が肌に刺さるのでしょうか、とてもかゆくなります。場合によては痛い。なので、施工するときはかなりの苦痛です。

そのため、早く終わらせたいので、雑な施工になってしまい、不備が起こる、これも施工不良の一因です。

そして、施工不良の最も大きな要因は、施工する側の情報不足が挙げられます。
前にも上げたように、苦痛を伴う施工ですから、誰も好き好んでやりたい作業ではありません。さらに、元受けや、メーカーに入れろと言われたから入れている、といった状況が長く続いていたと思います。一昔前は、「断熱材なんかはいっていればよい」と思いながら、ほとんどの人が断熱材を入れていたと思います。

そのため、寸法が少々違っていても無理やり押し込んでいたり、隙間があってもそのまま塞いでしまう、といったことは多々あったと思います。

それもそのはずで、大工が何の情報も与えられず、入れろと言われて入れていものですから、誰も正しい施工方法も知りませんでした。施工不良が起きるのも無理もありません。

問題解決のために

情報不足のためにいろいろな施工不良が起きてしまい、そのような不備をなくすために、今では断熱材の施工の研修などが行われるようになりました。

その研修の場で、施工不良のために起きてしまった事例などを映像で紹介したり、正しい施工のやり方を実践したりすることで必要な情報と知識を得ることができるようになり、施工現場のレベルも徐々に上がってきています。

正しく施工されれば、グラスウールはとても優れた断熱材です。
残念なことに、施工の問題がグラスウールの問題のようにとらえられてしまい、とても悪いイメージがついてしまい、誤解をされている人たちがいるように思われます。
大切なわが家を手に入れるためにも、正しい情報を身につけていきたいものです。

 

 

 

 


森本一喜
森本 一喜

1974年10月13日生まれのO型。平和主義者のてんびん座。14歳を筆頭に、11歳、7歳の三姉妹を持つ絶賛子育て中の44歳。八本松小学校、八本松中学校、賀茂高校、福山大学卒という生粋の地元人。
大工として弟子入りし修行を積み、6年後に独立、その後二級建築士を取得して設計事務所立ち上げる。
現在はホームクリエたくみで設計・施工・管理を担い、お客様が心から喜びを感じる家づくりのお手伝いをしている。

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